粗大ごみ処理施設 一覧 34
粗大ごみを焼却しやすくするために破砕したり、埋め立て処分しやすくするために圧縮して容積を減らしたり、リサイクルできる金属などを回収したりする施設です。
破砕機には以下の様な種類があります。
- 切断機
- 竪型切断機
- 横型切断機
- 複合切断機
- 低速回転破砕機
- 2軸回転せん断破砕機
- 多軸スクリュー回転せん断破砕機
- 高速回転破砕機(横型)
- スイングハンマ式
- リングハンマ式
- インパクト式
- 高速回転破砕機(竪型)
- スイングハンマ式
- リンググラインダ式
それぞれに以下のような特徴があります。
- 竪型切断機
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固定刃と油圧駆動による可動刃により、圧縮せん断破砕する。送り装置により切断寸法は適宜設定する。また、縦刃を設けることにより切断物の巾を設定することができる。切断物の跳ね返り防止のためのカバーを付ける場合もある。
繊維製品、マットレス、タタミ、木材等の破砕に適する。電気冷蔵庫等の家電製品に用いる場合もあるが、金属塊、コンクリート杭等の固いものには不適当である。
- 基礎、据付は簡単である。
- 粉じん、騒音、振動が少ない。
- 爆発の危険はほとんどない。
- 大容量の施設には不向きである。
- 固い物には不適当なため、不燃粗大ごみには不向きである。
- 横型切断機
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数本の固定刃と油圧駆動される同数の可動刃を交互に組合せた構造になっており、粗大ごみを同時に複数にせん断することができる。
繊維製品、マットレス、タタミ、木材等破砕に適する。したがって、可燃粗大ごみの前処理に適する。金属塊、コンクリート杭等の固いものには不適当である。斜めに設置されるため細長いものは、破砕されずにショートパスする場合があり、不適当である。
- 基礎、据付は簡単である。
- 爆発の危険はほとんどない。
- 粉じん、騒音、振動が少ない。・粗大ごみの供給に留意する必要がある。
- 破砕粒度は、大きく不揃いであるため粗破砕機に適する。
- 複合切断機
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一次破砕機に竪型、二次破砕機に横型を組合せたもので、粗大ごみは竪型で横切断、横型で縦切断するため、切断物は細かく切断される。
破砕対象物は竪型切断機、横型切断機と同様である。
- 竪型切断機と横型切断機の特徴を合わせて有する。
- 可燃性粗大ごみをより細かく切断できる。
- 2軸回転せん断破砕機
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2軸に複数のせん断式回転刃を設け、2軸の回転数に差をつけることによりせん断力を発生させ破砕する。定格負荷以上のものが投入されると逆回転、正回転を繰り返すことにより破砕する。破砕困難物を排出除去する機能を持ったものもある。駆動装置は電動式のものと油圧モータ式のものとがある。
破砕対象物は竪型切断機、横型切断機と同様である。
- 騒音・振動が少ない。
- 往復型に比べ連続処理ができる。
- 油圧モータ式では処理物に応じて破砕力が調節できる。
- 多軸スクリュー回転せん断破砕機
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3軸スクリュー刃で構成されており、上側2軸は互いに逆方向に低速回転し、下側のスクリューロールでせん断破砕する。
破砕対象物は竪型切断機、横型切断機と同様である。
- 騒音・振動が少ない。
- 往復型に比べ連続処理ができる。・各刃が接近していないため、ショートパスの可能性のある板状のものには不向きである。
- スイングハンマ式
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2~4個のスイングハンマを外周に取付けたロータを回転させ、ごみに衝撃を与えると同時に固定刃(カッターバー)によりせん断する。ごみの供給位置により、トップフィード、サイドフィード型に分かれる。
破砕対象物は、粗大ごみ・不燃ごみ。延性プラスチック、タイヤ、布等は不向き。テープ、フィルム状のプラスチック、針金等はロータに巻きついて運転に支障を生ずる。
- 軸が水平で、両端に軸受があり構造が簡単で安定し、メンテナンス容易。
- 破砕粒度は大。
- 消費動力は大。
- 維持管理(ハンマ交換)上部フレームを開け容易に可能。
- クシ歯形カッタバーであるため、破砕抵抗大、かつ振動大。
- リングハンマ式
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外周にリング状のハンマを取付けたロータを回転させ、衝撃力とリングハンマとアンビルによるせん断力とグレートバーとの間でのすりつぶしにより、ごみを破砕する。
破砕対象物は、粗大ごみ・不燃ごみ。延性プラスチック、タイヤ、布等は不向き。テープ、フィルム状のプラスチック、針金等はロータに巻きついて運転に支障を生ずる。
- 軸が水平で、両端に軸受があり構造が簡単で安定し、メンテナンス容易。
- 破砕粒度は大。
- 消費動力は大。
- 維持管理(ハンマ交換)上部フレームを開け容易に可能。
- ハンマ全周が摩耗対象で寿命長い。
- リングハンマの自転作用で軟質ごみがグレートバーより容易に排出。
- インパクト式
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ごみは高速回転しているロータの打撃刃で強力な打撃を受けて破砕され、一度で破砕されないものは衝突板と打撃刃の間を跳ね返りながら破砕される。
破砕対象物は、粗大ごみ・不燃ごみ。延性プラスチック、タイヤ、布等は不向き。テープ、フィルム状のプラスチック、針金等はロータに巻きついて運転に支障を生ずる。ガラス、がれき等の破砕に適し、粒度調整ができる。
- 軸が水平で、両端に軸受があり構造が簡単で安定し、メンテナンス容易。
- 破砕粒度は大。
- 消費動力は大。
- 維持管理(ハンマ交換)上部フレームを開け容易に可能。
- 軸は可逆回転可能なためハンマの両面使用可。
- スイングハンマ式
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縦軸と一体のロータの先端にスイングハンマを取り付け、縦軸を高速回転させて遠心力により開き出すハンマの衝撃・せん断作用によりごみを破砕する。破砕されたごみは下部より排出され、破砕されないものは上部はねだし出口より排出する。
破砕対象物は、粗大ごみ・不燃ごみ。延性プラスチック、タイヤ、布等は不向き。テープ、フィルム状のプラスチック、針金等はロータに巻きついて運転に支障を生ずる。
- 軸が垂直で下部軸受が機内にあるため、軸受けのメンテナンスがしにくい。
- 破砕粒度は小。
- 消費動力は小。
- 維持管理(ハンマ交換)点検口より行う。
- 横型と比べ振動は小。
- ハンマの寿命短い。
- リンググラインダ式
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縦軸と一体のロータ先端に、一次破砕用のブレーカと二次破砕用のリング状のグラインダを取り付け、衝撃作用とすりつぶし効果も利用して破砕する。
破砕対象物は、粗大ごみ・不燃ごみ。延性プラスチック、タイヤ、布等は不向き。テープ、フィルム状のプラスチック、針金等はロータに巻きついて運転に支障を生ずる。
- 軸が水平で、両端に軸受があり構造が簡単で安定し、メンテナンス容易。
- 破砕粒度は大。
- 消費動力は大。
- 維持管理(ハンマ交換)本体上部点検口より行う。
- 横型と比べ振動は小。
- 鉄はこぶし大の球状に破砕。
- 投入部分の開口が大きいため、投入がスムーズで、メンテナンス作業も容易。